愛語とは
愛語とは
道元の著述『正法眼蔵』「菩提薩埵四摂法(ぼだいさったししょうぼう)」の巻の中に〈愛語〉の教えがあります。先代の代表はこの「愛語」の教えを会社の向かうべき道として大切にしてきました。
映像に対する想い
あらゆる人びとや事がらに対して、慈しみ愛する心を起こし、心にかけて愛の言葉を口にする。映像を作るということはカメラを人、ものに対して向けるということ。どんな時でも、こちらの心が平等で真摯な気持ちを忘れないこと、そして、言葉を大切に心を尽くしていくことを大切に思います。
道元禅師曰く 愛語といふは、
衆生をみるにまづ慈愛の心をおこし、
顧愛の言語をほどこすなり。
およそ暴悪の言語なきなり。
世俗には安否をとふ礼儀あり、
仏道には珍重の言葉あり、不審の孝行あり。
慈念衆生、
猶如赤子のおもひをたくはえて言語するは愛語なり。
徳あるはほむべし、徳なきはあはれむべし。
愛語をこのむよりは、
やうやく愛語を増長するなり。
しかあれば、
ひごろしられずみえざる愛語も現前するなり。
現在の身命の存在せらんあひだ、このんで愛語すべし、
世世生生にも不退転ならん。
怨敵を降伏し、君子を和睦ならしむること、
愛語を根本とするなり。
むかひて愛語をきくは、
おもてをよろこばしめ、こころたのしくす。
むかはずして愛語をきくは、肝に銘じ、魂に銘ず。
しるべし、愛語は愛心よりおこる、
愛心は慈愛の心を種子とせり。
愛語よく廻天のちからあることを
学するべきなり、
ただ能を賞するのみにあらず。